拝啓 土佐町様

2018.01.01

明けましておめでとうございます。

本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

土佐町で3回目のお正月、あたたかい陽ざしの中で、家族とゆっくり過ごしています。

 

新年を迎える瞬間は、近所にある地福寺で除夜の鐘をついた後、甘酒とおぜんざいをいただきます。

そして元旦の午前中は歩いてすぐの籠神社へお詣りして、近所の方と一緒にお神酒をいただきます。

これが、家族にとって、土佐町で迎える新年の恒例行事となりました。

 

 

わたしたち家族は、2015年4月から土佐町に暮らし始めました。

今年の4月で丸3年となります。

たくさんの方に支えられて、助けられて、励まされて、ここまできました。

そして、あっちにぶつかり、こっちにぶつかり、、、  いろんなことがあったなぁ。

気づきや発見のない日がないほど、濃密な時間を過ごしてきました。

 

見知らぬものに驚嘆したり、

新しい出会いに胸を弾ませたり、

ううーんと頭を抱え込んで悩みながら、

心安らぐ仲間たちと明日を語りながら、

土佐町の美しい季節の中を歩いてきました。

 

 

冬。

そう、この極寒の冬にはやられました。

土佐町に住み始めてすぐの頃、脅しのようによく言われたものです。

「土佐町は寒いでぇ」と。

南国土佐ではなく、雪国土佐町の冬は、まさに肝が冷えるほどの寒さ。

大人はただただ暖を求めて、ぶるぶると震える中、

子どもたちはまるで冬の妖精のように北風が吹く中を飛びまわります。

そのたくましさたるや!

 

 

春。

桜が咲きほころぶ空を見上げながら、沸き立つ生命の息吹を感じて、心を躍らせる瞬間があります。

新しく芽吹いた草木のざわめきに山が笑い、それに呼応するかのように、人もまたざわめきと喜びに包まれる季節。

 

「春になると土佐町の人はギラギラする」

地元の方から言われて、いまだに強烈に胸に残る言葉。

そう、春になるとギラギラするのです。

ゼンマイを採り、ワラビを採り、タケノコを採ります。タラの芽、ウドを採ります。 そして、新茶を摘み、田植えをします。

春はとにかく忙しい。ギラギラするわけです。

 

 

夏。

うだるように暑い日が続いても大丈夫です。

だって、すぐそこにこれほど冷たく澄んだ川があるんだから。

そう、あれこれ考えずに飛び込めばいい。

そこには、大人だって夏の子どもになれる魔法が潜んでいます。

 

夏が来ると、土佐町の各所で様々なお祭りが開催されます。

それぞれに歴史と特色があり、見るだけじゃなく参加することで地元の方と交流でき、

祭りに込める地元の熱を感じ、楽しさは倍増します。ただし、桂月の飲み過ぎには注意です。

 

 

秋。

実りの秋。

鰯雲の下には、一面金色の稲穂が広がります。

お米の良い香りが漂い始め、収穫の最終楽章へと一気にテンポは加速し始めます。

ああ、美味しい新米のご飯のつややかな一粒一粒を想像すると、えも言われぬ幸せ気分に浸れるのです。

 

田が黄金色に染まる頃、瀬戸川渓谷は朱色に染まります。

秋が織りなす朱色は、見る者の遠い記憶を呼び覚ますように、心のひださえ染めてしまうのです。

儚さの中にこそ美しさは際立つのだと、土佐町で目に触れる自然が教えてくれているような気がするのです。

 

 

Facebookページ:土佐町こじゃんとえいね!

土佐町に暮らし始めてからこれまで、つたない文章と写真で自分なりに土佐町を綴ってきました。

そしてこれからも変わらず土佐町を綴っていくことでしょう。

土佐町に暮らすことに何か答えがあるとしたら、綴ることが今のところの答えです。

 

これほどまでに心を動かされる土佐町の魅力をまだまだ探求していきたいのです。

これからも末長く、どうぞ宜しくお願いいたします。

 

 

敬具

この記事を書いた人

Maeda Kazutaka
Maeda Kazutaka
れいほく紀行編集長。高知県出身。2015年4月より土佐町石原地区での暮らしを始める。地域の宝もんを発掘しながら、里山暮らしに必要な心技体の修行を積みつつ、「つながる・つなげる」をテーマに、世界中からの旅人を受け入れるゲストハウス『omoya』オープンに向けて奮闘中。細胞にしみわたる音楽と、精神を解放するお酒をこよなく愛する。



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