おおとよめぐり ~春夏~

2017.08.03

 

朝、一日の始まりに町を覆い尽くす雲の海が広がる。

集落を山々に点在させる大豊町は、麓から山頂にかけ少しずつ雲が包み込んでいく。

 

雲海が晴れた町には、日本の原風景が輝き始める。

時間を忘れるほど見とれる自然。厳しい中に生まれる豊かさを感じてほしい。

 

 

~山が踊り出す春~

四国のほぼ中央に位置する大豊町。

その山々は、海底に堆積した地層が、隆起してできたといわれている。

 ゆとりすとパーク

 京柱峠

山野草の豊かさが、この自然の豊かさや偉大さを物語っている。

 

3月。タラの芽、ゼンマイ、ワラビだけでなく、

 

山ウドやイタドリ、サンショウなど数多くの山菜たちも顔をのぞかせる。

大豊町では、この時期ゼンマイの収穫でにぎわう。その味は山の幸せそのものだ。

 

4月。春を告げた山野草に続き、桜の花が舞う。

霧石の桜

霧石の桜

 

桜前線は国道から山頂に向けて駆け上がり、東北地方の桜が開花する頃、中腹の山桜も開花する。

 

5月。推定樹齢3000年の日本一の大杉。

その大きさは樹高約60メートルもあり、国の特別天然記念物に指定されている。

 

かつて、この大杉に「日本一の歌手になれるように‥」と願をかけた

美空ひばりさんゆかりの地として、遺影碑と歌碑が置かれている。

 

これは大豊町の春のほんの一部…

 

 

~魅力あふれる熱い夏~

年平均気温14度、寒暖の差が大きく夏は比較的涼しい大豊町。

暑い夏の始まり、大豊町の元気が溢れ出す。

吉野川の激流をくだるラフティング、気候を活かした野菜作り。夏の魅力がここにある。

 

6月。年間降水量3000ミリにも達する大豊町。

その豊富な雨水は山を流れ、どこまでも清く澄んだ川となる。

 

その澄んだ水が田畑を潤し、おいしいお米や野菜を作り上げる。

日本の滝百選、高知県の名水に上がる「龍王の滝」はそれを象徴するよう清く澄みわたる。

 

7月。県内でも比較的涼しい大豊町。気候を活かし、夏秋野菜が作られる。

自然条件を活かし有機農業に取り組み、かつて西日本一と言われた大豊のトマト、

そのトマトづくりに挑戦する若者も増えている。

 

吉野川が町の中央部を流れる。

激流、逆巻く波をゴムボートで下るラフティング。

その聖地と言われるほど、日本有数の激流ポイントがあり、暑い夏を盛り上げる。

川を下り眺める景色はまさに絶景。

それを楽しむ観光客の姿は大豊の風物詩。

 

8月。大豊に刻まれた歴史、風習、伝統は今でも語り継がれている。

迎え火、盆の晩に仏様を迎え、

送り火、盆の終わりに冥府へ再び帰る仏様を送る。

 

そんな風習を施餓鬼(せがけ)と呼んだ。

大豊の施餓鬼は、各地からカメラマンが集まるほど大きなものとなっている。

帰り道を間違えないように火を灯す。

 

竹と木を組み合わせた大規模な灯篭流し。吉野川に流れるその姿は圧巻だ。

 

 

この記事を書いた人

takumi
takumi
神奈川県出身。2012年に山形県遊佐町で農業研修開始。日本農業経営大学校を卒業後、大豊町の自然と人に惹かれて移住を決意。2015年に大豊町に移住、現在は合同会社ワタナベファームで働く。農業を通して、人々の心を耕し、育み豊かにする農園を作りたい。



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